NOSAI長崎|長崎県農業共済組合連合会

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山羊の断角

近頃、暑いばかりでまとまった雨もない。

子牛などは、どれもこれも体温が40℃くらいある。

 

農家で追加診療を頼まれる。

 

「獣医さん、この子牛の発熱治療をお願いします。

 

『えーっと、見つけたときはぐったりしてましたか?

 

「まだ逃げるくらいの元気はあったね。ちょっと軟便で熱を測ってみたら40℃あったから・・」

 

『あぁ、そう、まだ元気はある・・・実はさ、この天気じゃ熱が高いくらいはもう普通だよ。

近くの農家さんでも治療してるけど、体温は全く下がらない。熱中症だね

 できれば水バケツをゲージにぶら下げてもらえるといいですよ。脱水にならないように。

 念のため今日と明日、診察はしておきます。

 

そういって視線を移すと、隣の子牛も、そのまた隣の子牛も、同様に”ハァハァ”とパンティング中だ。

そんな、毎日である。

 

 

先日、ある団体で愛玩用に飼養されている山羊の断角を依頼された。

角が伸びすぎてしまい、利用者さんが怪我をしてはいけないから切ってほしいということだった。

 

ハエがたかるので夏場は避けた方がいいことは承知の上で判断されたようである。

しかも、できるだけ短くしたいということだった。

 

ちょうど先日の講習会で角神経の麻酔が話題になったばかりでタイミングが良い。

 

全部で4頭もいるから、時間を打ち合わせて獣医師2名で対応した。

 

鎮静で横臥させた後、角神経麻酔実施。

 

山羊を軽く押さえてもらい、獣医師1人が止血用の焼きゴテを熱しながら、もう1人は線鋸を動かし角を切る。

角はあっという間に切れるが、かなり根元を切ることになったのでどうしても出血する。

出血部位に焼きゴテを押し当てても、数回やらないと止まらない。

 

いつだったか断角について読んだ海外の文献には、

焼灼止血法を紹介しつつ、”驚くほど効果がない” と書き添えていて可笑しかった。

確かに直ぐ止まるというわけではないけど、十分熱してさえいれば大丈夫だ。

 

ちなみにパンツのゴム紐を角の外側の根元を締め付けるようにきつく巻くと、血が出にくい・・という技もある。

新人の頃、そうやってガッチリ縛って線鋸を動かしていたら、動かすことばかりに気をとられ、角と一緒にパンツのゴム紐まで断ち切ってしまった。結果、派手に出血し、あたふたと止血に手間取った思い出がある。

 

今回、私は”焼きゴテ係”。

炎天下、ガスバーナーで焼きゴテを加熱する。想像するだけで汗が出てきそうだけど、ホントに、熱いし、暑い!

 

山羊は可哀そうだが、ちゃんと鎮静と局所麻酔をしているので大丈夫。痛がらない。

 

根元で断角したら、角の中央にぽっかりと穴が開く。

放置するとハエがたかって大変なことになるので綿花で塞いでおいた。

 

 

 

数日後、今度は黒毛和種成牛の角が伸びすぎて自らの頭に突き刺さりそうだから、切ってほしいと頼まれた。

先の方だけだったので、出血も穴あきもなく簡単に済んだ。

・・・断角自体多くはないのに、何故か続くね~

 

 

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